三、とりなしの祈り
 多くの人々にとって重要なもう一つの祈りは、とりなしの祈りです。この祈りは他者のため、とりわけ、苦しみ、傷ついている人々のためにささげる祈りです。聖書にみられる、とりなしの祈りの一つは、モーセの祈りにあります。モーセは、重い皮膚病にかかった姉ミリアムのために祈りました。「モーセは主に助けを求めて叫んだ。『神よ、どうか彼女をいやしてください。』」(民数記12・13)

 とりなしの祈りの最近の例として、二人の子供の母親である35歳の女性の体験を紹介しましょう。彼女とその夫は離婚することを決断していました。それによって、8歳と3歳になる息子たちは大変な衝撃を受けました。彼女はそのことでひどく悩んだ末、ついに、隣人に夫婦間の問題について打ちあけました。その人は深く共感して話しを聴いてくれ、自分にできること、つまり、彼女と彼女の夫、そして子供たちのために祈ることによって彼女を助けたいと申し出ました。

 その後の展開についての彼女の話――
「隣人の親切と祈りは私の生活に希望をもたらしてくれました。その後まもなく、夫が私たちの結婚生活はやり直すことができるものなのかどうかをみるために、カウンセリングを受けに行ってはどうかと提案してきたのです。カウンセリングに行くことは私たち二人にとって怖いことでしたが、それでも思い切って行ってみました。時に、私たちの話し合いは痛みを伴うものでしたが、私たちはカウンセリングを続けました。そして、一年以上を経た今では、私たちは結婚生活に平和と喜びを見出すことができるようになったのです。私が隣人に問題を打ちあけて以来、彼女は私たちのために祈り続けていてくれたのです。私は彼女が私たちのためにしてくれたことに、いつも感謝しています。」
(生活の霊性-祈りの七景 3)