祈り
 私が高齢の方の介護に携わって、3年半になります。実は、この仕事は、以前から興味があったのではなく、知り合いの方の紹介で始めることになったのです。それまで、病気のお年寄りの方に接する機会がなかったので、はじめは分からないことばかりでした。夢中でお世話をしていましたが、自分の思うようにできなくて、苦労だと感じることもありました。

 高齢の方は、人それぞれで、穏やかな方ばかりではなく、声を荒らげる方もいて、怖いと感じることもありました。そのころは、「どうしたらよいか」と考えるばかりで、解決につながりませんでした、しかしある時、いちばん困難な時に、その場で目の前の方のために祈ることにしました。すると、その方は急に和らぎ、私自身も、どう動けばよいかが自然と分かるようになりました。

 私は、洗礼を受けて数年経ちます。祈ることで、自分を神様にゆだね、御心のままに働かせていただくことがいかに大切なことであるかが、その時によく分かりました。

 私は、与えられたこの仕事を通し、次の聖句を実現することができることに気付かされました。

 「私が飢えていたときに食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれたからである。・・・・最も小さい者の一人にしたのは、私にしてくれたことなのである。』(マタイ25・35-40)
〈東京 30歳代女性 主婦〉
(出来事に聴く 73 2004/12/31)