これこそ聖書の祈り
 詩編には、神への賛美と感謝のようなことだけでなく、ありのままの人間の感情が表出されています。祈る人はありのままの自分を神にぶつけました。悪人が栄える時の妬み(10,27篇)、信仰に対する疑問(73篇)、困った時の不安(54篇)、挫折した時のどうしようもなさ(18篇)、孤独(69,102篇)、空しさを感じた時の空白感(39,90篇)、敵に対する敵意(137篇)等。このような詩編は、深い苦悩を伴った大きな叫びで始まりますが、ほとんどいつも救いへの希望や慰めの体験、あるいは賛美と感謝で終わります。人々はありのままの自分を打ち明ける時こそ、神が受け入れてくださるだけでなく、何とかしてくださると確信していたのです。彼らの心は神と通じ合っていたのです。
 御自分との親しさに招いてくださる神に対して、緊張して、建て前でつきあうことをやめ、本音でつきあいたいものです。
イシドロ・リバス 著 「祈りを深めるために(その1)―自分の人生の中で―」(新世社)
『神と親しくなるために』 より
(生活の霊性-祈りを深めるために 23)