神様の言葉

昔々あるところにエマヌエルという男の子がいました。
 ある日、彼は尋ねました。
 「神様はどんな言葉で話されるの?」
 彼の問いに答えられる人は誰もいませんでした。
 彼は国じゅうを旅して、人々に尋ねて回りましたが、答えてくれる人は誰もいませんでした。
 そこで、彼は答えを求めて外国に出かけることにしました。
 長い間、彼の問いに答えてくれる人は見つかりませんでした。
 ついにある夜ベツレヘムという村に辿り着いたところ、宿屋に部屋が見つかりませんでした。
 そこで彼は一夜身をよせることのできるところを村の外にも探し、洞窟へやってきました。
 なかには夫婦と幼子がいました。
 彼がそこを立ち去ろうとしたとき、若い母親が言いました。
 「どうぞ、お入りください、エマヌエル、私たちはあなたが来るのを待っていたのですよ。」
 少年は、その女性が自分の名前を知っていることを不思議に思いました。
 さらに、彼女が次のように語ったので、たいそう驚きました。
 「あなたは神様がどんな言葉でお話しになられるのか知りたいと思い、長い間世界中を旅してこられましたね。今、あなたの旅は、終わろうとしています。今夜あなたは、神様がどのような言葉でお話しになるか、あなた自身の目で見ることができるでしょう。神様は愛の言葉で話されるのですよ。」

写真: 中司 伸聡
  

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