1月2日 主の公現

第一朗読  イザヤ書 60:1-6
(エルサレムよ、)起きよ、光を放て。あなたを照らす光は昇り 主の栄光はあなたの上に輝く。
見よ、闇は地を覆い 暗黒が国々を包んでいる。しかし、あなたの上には主が輝き出で 主の栄光があなたの上に現れる。
国々はあなたを照らす光に向かい 王たちは射し出でるその輝きに向かって歩む。
目を上げて、見渡すがよい。みな集い、あなたのもとに来る。息子たちは遠くから 娘たちは抱かれて、進んで来る。
そのとき、あなたは畏れつつも喜びに輝き おののきつつも心は晴れやかになる。
海からの宝があなたに送られ 国々の富はあなたのもとに集まる。
らくだの大群 ミディアンとエファの若いらくだが あなたのもとに押し寄せる。シェバの人々は皆、黄金と乳香を携えて来る。
こうして、主の栄誉が宣べ伝えられる。

第二朗読  エフェソの信徒への手紙 3:2,3b,5-6
(皆さん、)あなたがたのために神がわたしに恵みをお与えになった次第について、あなたがたは聞いたにちがいありません。秘められた計画が啓示によってわたしに知らされました。この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、今や“霊”によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。

福音朗読  マタイによる福音書 2:1-12
イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。
『ユダの地、ベツレヘムよ、お前はユダの指導者たちの中で 決していちばん小さいものではない。
お前から指導者が現れ、わたしの民 イスラエルの牧者となるからである。』」
そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。

祈りのヒント
待降節になると、教会や家庭でクリスマスの馬小屋を準備することでしょう。それぞれ工夫を凝らして、イエスのご降誕をお祝いする準備をいたします。また、町中や洗礼を受けていない家でもイルミネーションを飾ってクリスマスを楽しんでいるようです。残念なことに日本では、クリスマスが終わると一転してお正月モードになり、デパートではおせちや門松などが出てきます。
しかし、私たちはクリスマスが終わってからもイエスの誕生を続けてお祝いいたします。その中で、クリスマス後の【主の公現】はイエスが全世界に向けて現れたという祝いとして特に大切な祭日とされています。
きょうのみことばは占星術の学者たちが東の方からイエスを訪ねてくる場面です。彼らがヘロデに「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちはそのお方の星が昇るのを見たので、拝みに来ました」と尋ねているのは、彼らが常に星を見ていたからではないでしょうか。歴史の中で出てくるピタゴラスやアリスタルコスそしてアリストテレスも天体の神秘に魅了された人たちでした。このように天体と人類の歴史は、紀元前という気が遠くなりそうな昔から密接な関係があったのです。
ですから、占星術の学者たちが天体の星を見て、「ユダヤ人の王」が生まれたことに気がついたのも不思議ではありません。ただ、彼らが「その星」に気づいたということが大切なのではないでしょうか。彼らは、ヘロデ王からベツレヘムへ送り出された後も天体を見ながら進んだことでしょう。みことばは「東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた」とあります。彼らは、ようやく「ユダヤ人の王」に会えるという喜びに満たされたのです。
私たちは、ミサの中でみことばや聖体を通して、また、日常の生活の中でイエスと出会っています。学者たちが「その星」を見て【喜びにあふれた】ように、私たちもイエスに出会って彼らのように【喜びにあふれる】ことができたらいいですね。
(日曜日のみことば 2022-01-02)

 

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