1月3日 主の公現

第一朗読  イザヤ書 60:1-6
(エルサレムよ、)起きよ、光を放て。あなたを照らす光は昇り、主の栄光はあなたの上に輝く。見よ、闇は地を覆い、暗黒が国々を包んでいる。しかし、あなたの上には主が輝き出で、主の栄光があなたの上に現れる。国々はあなたを照らす光に向かい、王たちは射し出でるその輝きに向かって歩む。目を上げて、見渡すがよい。みな集い、あなたのもとに来る。息子たちは遠くから娘たちは抱かれて、進んで来る。そのとき、あなたは畏れつつも喜びに輝き、おののきつつも心は晴れやかになる。海からの宝があなたに送られ、国々の富はあなたのもとに集まる。らくだの大群、ミディアンとエファの若いらくだが あなたのもとに押し寄せる。シェバの人々は皆、黄金と乳香を携えて来る。こうして、主の栄誉が宣べ伝えられる。

第二朗読  エフェソの信徒への手紙 3:2、3b、5-6
(皆さん、)あなたがたのために神がわたしに恵みをお与えになった次第について、あなたがたは聞いたにちがいありません。秘められた計画が啓示によってわたしに知らされました。この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、今や“霊”によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。

福音朗読  マタイによる福音書 2:1-12
イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。
『ユダの地、ベツレヘムよ、お前はユダの指導者たちの中で決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」
そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。

祈りのヒント
 以前、フィリピンの農村にホームステイをした時に、日本では感じることができないほどの星の輝きに感動を覚えたことがあります。星は、太陽や月のように大きさはありませんが、私たしに何か偉大な神秘を感じさせるものではないでしょうか。
きょうのみことばに登場する「東方の博士たち」は、占星術を行っている学者のようです。彼らは、何かいつもと違う星に気づきはるばるエルサレムまで出かけて行き、「お生まれになったユダヤ人の王は、どこにおられますか。わたしたちはその方の星が昇るのを見たので、拝みに来ました」と、ヘロデ王に尋ねます。
彼らは、東方から星の光に導かれてエルサレムまで来たのでしょう。ところが、そこまで来て星の輝きを見失ったのです。彼らは、あろうことかヘロデ王に「お生まれになったユダヤ人の王は、どこにおられますか」と尋ねます。当時のイスラエルは、ヘロデ大王とローマ皇帝によって治められており、民衆は彼らの圧政によって苦しみ、早く救い主が現れ自分たちを導く新しい王を待ち望んでいました。そんな民衆の動きを好ましく思わないヘロデ王やエルサレムの重鎮たちは、博士の質問にうろたえたのです。
ヘロデ王は、聖書に精通している人たちを集め、メシアがベツレヘムに生まれると言うことを博士たちに伝えます。博士たちは、華やかに栄えるエルサレムまで来て星を見失い、皮肉なことにヘロデ王によって新ためて「ベツレヘム」と言う目標に向かって歩むことで、再びその星を見つけることができます。
このことは、私たちの歩みにも共通することがあるのではないでしょうか。私たちは、イエスをどこに見つけようとしているのでしょう。私たちにとってイエスの所に導く「星の輝き」とは、いったいどのようなことなのでしょう。博士たちは、再び見出した星を見て非常に喜びます。私たちは、生活の中でこの「輝く星」を見出し、イエスに出会う喜びを味わうことができたらいいですね。
(日曜日のみことば 2021-01-03 )

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