日曜日のみことば
10月13日 年間第28主日
第一朗読 知恵の書 7:7-11
わたしは祈った。すると悟りが与えられ、願うと、知恵の霊が訪れた。
わたしは知恵を王笏や王座よりも尊び、知恵に比べれば、富も無に等しいと思った。
どんな宝石も知恵にまさるとは思わなかった。知恵の前では金も砂粒にすぎず、知恵と比べれば銀も泥に等しい。
わたしは健康や容姿の美しさ以上に知恵を愛し、光よりも知恵を選んだ。
知恵の輝きは消えることがないからだ。知恵と共にすべての善が、わたしを訪れた。知恵の手の中には量り難い富がある。
第二朗読 ヘブライ人への手紙 4:12-13
神の言葉は生きており、力を発揮し、どんな両刃の剣よりも鋭く、精神と霊、関節と骨髄とを切り離すほどに刺し通して、心の思いや考えを見分けることができ(ます。)
更に、神の御前では隠れた被造物は一つもなく、すべてのものが神の目には裸であり、さらけ出されているのです。この神に対して、わたしたちは自分のことを申し述べねばなりません。
福音朗読 マルコによる福音書 10:17-30
(そのとき、)イエスが旅に出ようとされると、ある人が走り寄って、ひざまずいて尋ねた。「善い先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。」イエスは言われた。「なぜ、わたしを『善い』と言うのか。神おひとりのほかに、善い者はだれもいない。『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、奪い取るな、父母を敬え』という掟をあなたは知っているはずだ。」すると彼は、「先生、そういうことはみな、子供の時から守ってきました」と言った。イエスは彼を見つめ、慈しんで言われた。「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」その人はこの言葉に気を落とし、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。
イエスは弟子たちを見回して言われた。「財産のある者が神の国に入るのは、なんと難しいことか。」弟子たちはこの言葉を聞いて驚いた。イエスは更に言葉を続けられた。「子たちよ、神の国に入るのは、なんと難しいことか。金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」弟子たちはますます驚いて、「それでは、だれが救われるのだろうか」と互いに言った。イエスは彼らを見つめて言われた。「人間にできることではないが、神にはできる。神は何でもできるからだ。」
《ペトロがイエスに、「このとおり、わたしたちは何もかも捨ててあなたに従って参りました」と言いだした。イエスは言われた。「はっきり言っておく。わたしのためまた福音のために、家、兄弟、姉妹、母、父、子供、畑を捨てた者はだれでも、今この世で、迫害も受けるが、家、兄弟、姉妹、母、子供、畑も百倍受け、後の世では永遠の命を受ける。」》
祈りのヒント |
今日の福音で、ある人がイエスに近づいて尋ねます。「永遠の生命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか」と。 イエスのこたえは、こうです。 「持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。」 その人は、この言葉に気を落とし、悲しみながら立ち去ります。 どうしてでしょう。 どうして、イエスの言葉を聞いて悲しくなったのでしょう。 イエスのみ心、天のおん父のみ心がどのようなものか、どれ程に、弱い人・貧しい人を大切に思っていてくださるのかを知ることができたなら、イエスの言葉を聞いて、心は喜びおどることだろうと思います。 そこで、イエスの貧しい人に対する思いやりの心は、どこから湧いているのだろうか……そんなことを思いつつ詩編を読んでいると、次の箇所が心にひびきました。 「主は御座を高く置き なお、低く下って天と地を御覧になる。 弱い者を塵(ちり」の中から起こし 乏しい者を界の中から高く上げ 自由な人々の列に 民の自由な人々の列に返してくださる」(詩編113:5-8) イエスのみ言葉を聞き、そしてイエスと共に祈り生きることができますように。 “み心が天に行われるとおり地にも行われますように” |
(日曜日のみことば 2024-10-13) |