10月27日 年間第29金曜日

第一朗読  ローマの教会への手紙 7:18-25a
(皆さん、)わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを知っています。善をなそうという意志はありますが、それを実行できないからです。わたしは自分の望む善は行わず、望まない悪を行っている。もし、わたしが望まないことをしているとすれば、それをしているのは、もはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪なのです。それで、善をなそうと思う自分には、いつも悪が付きまとっているという法則に気づきます。「内なる人」としては神の律法を喜んでいますが、わたしの五体にはもう一つの法則があって心の法則と戦い、わたしを、五体の内にある罪の法則のとりこにしているのが分かります。わたしはなんと惨めな人間なのでしょう。死に定められたこの体から、だれがわたしを救ってくれるでしょうか。わたしたちの主イエス・キリストを通して神に感謝いたします。

福音朗読  ルカによる福音書 12:54-59
(そのとき、イエスは群衆に言われた。)「あなたがたは、雲が西に出るのを見るとすぐに、『にわか雨になる』と言う。実際そのとおりになる。また、南風が吹いているのを見ると、『暑くなる』と言う。事実そうなる。偽善者よ、このように空や地の模様を見分けることは知っているのに、どうして今の時を見分けることを知らないのか。」
「あなたがたは、何が正しいかを、どうして自分で判断しないのか。あなたを訴える人と一緒に役人のところに行くときには、途中でその人と仲直りするように努めなさい。さもないと、その人はあなたを裁判官のもとに連れて行き、裁判官は看守に引き渡し、看守は牢に投げ込む。言っておくが、最後の一レプトンを返すまで、決してそこから出ることはできない。」

祈りのヒント
私たちの毎日、毎瞬は判断の連続である。わたしが判断の基準ではなく、イエスが言われた「何が正しいか」を基準にしているだろうか。江戸時代の剣豪宮本武蔵は、長年の修行で得た精神的境地を『五輪書』に書き記した。その中の言葉「万里一空」は、目標や目的に向かって、やるべきことを見失わず努力し続けることを意味し、今も使われている。武蔵の武道家としての焦点はぶれなかった。主イエスよ、わたしはあなたの心を生きているのだろうか。
(毎日のみことば 2023-10-27)

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