日曜日のみことば
10月6日 年間第27主日
第一朗読 創世記 2:18-24
主なる神は言われた。「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。人はあらゆる家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名を付けたが、自分に合う助ける者は見つけることができなかった。
主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた。人が眠り込むと、あばら骨の一部を抜き取り、その跡を肉でふさがれた。そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、人は言った。
「ついに、これこそわたしの骨の骨わたしの肉の肉。これをこそ、女(イシャー)と呼ぼうまさに、男(イシュ)から取られたものだから。」
こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。
第二朗読 ヘブライ人への手紙 2:9-11
(皆さん、わたしたちは、「天使たちよりも、わずかの間、低い者とされた」イエスが、死の苦しみのゆえに、「栄光と栄誉の冠を授けられた」のを見ています。神の恵みによって、すべての人のために死んでくださったのです。
というのは、多くの子らを栄光へと導くために、彼らの救いの創始者を数々の苦しみを通して完全な者とされたのは、万物の目標であり源である方に、ふさわしいことであったからです。事実、人を聖なる者となさる方も、聖なる者とされる人たちも、すべて一つの源から出ているのです。それで、イエスは彼らを兄弟と呼ぶことを恥と(されないのです。)
福音朗読 マルコによる福音書 10:2-16
(そのとき、)ファリサイ派の人々が近寄って、「夫が妻を離縁することは、律法に適っているでしょうか」と尋ねた。イエスを試そうとしたのである。イエスは、「モーセはあなたたちに何と命じたか」と問い返された。彼らは、「モーセは、離縁状を書いて離縁することを許しました」と言った。イエスは言われた。「あなたたちの心が頑固なので、このような掟をモーセは書いたのだ。しかし、天地創造の初めから、神は人を男と女とにお造りになった。それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、二人は一体となる。だから二人はもはや別々ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」家に戻ってから、弟子たちがまたこのことについて尋ねた。イエスは言われた。「妻を離縁して他の女を妻にする者は、妻に対して姦通の罪を犯すことになる。夫を離縁して他の男を夫にする者も、姦通の罪を犯すことになる。」
《イエスに触れていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。しかし、イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」そして、子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福された。》
祈りのヒント |
時々男女の出会いのことを、「赤い糸で結ばれている」とか「運命的な出会い」という表現を使うことがあります。そして、このような出会いで結ばれた二人がやがて、結婚し子どもが生まれ、家庭を築いていきます。そして、この家庭から生まれた子が新たな家庭を築き、今の【私】が生まれたのです。 ある神父様が「結婚は、他人同士が巡り合い結ばれるもので、ほとんど奇跡に等しいのです」と言われたことがあります。まさに、【結婚とは神の業】と言ってもいいでしょう。もちろん、職場や大学などでの出会いや、最近では、インターネットを通じての出会いもあるかもしれませんが、たとえそのような出会いであっても、その後ろで働かれているのは、神の業なのです。 きょうのみことばは、ファリサイ派の人々がイエスの所へ近寄って「夫が妻を離縁することは、律法に適っているでしょうか」と尋ねる場面から始まっています。彼らは、イエスを試そうとしてこのような質問をしますが、きっと、彼らの中でも【離縁】については、議論の対象になっていたのでしょう。彼らは、もしイエスが「離縁をしてはいけない」と答えると、「結婚生活の中で苦しんでいる人々を蔑ろにする」ことになりますし、「離縁をしてもいい」と答えると、「離縁を正当化する」ことになるからでしょう。 イエスは、そのような彼らの「試み」をご存知だったのです。イエスは「モーセはあなたたちに何と命じたか」と問い返されます。彼らは律法の専門ですから、「モーセは、離縁状を書いて離縁することを許しました」と答えます。彼らは、あくまでも【離縁】を正当化しようとしたのでした。 イエスは、「あなたたちの心が頑固なので、このような掟をモーセは書いたのだ。……神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない」と言われます。私たちは、時々、結婚生活の中で、「神が結び合わせてくださった」ことを忘れてしまいます。みことばを通して、【結婚生活】の中で働かれる【神の恵み】を振り返ってみることができたらいいですね。 |
(日曜日のみことば 2024-10-06) |