日曜日のみことば
12月8日 待降節第2主日
第一朗読 バルク書 5:1-9
エルサレムよ、悲しみと不幸の衣を脱ぎ、神から与えられる栄光で永遠に飾れ。
神から与えられる義の衣を身にまとい、頭に永遠なる者の栄光の冠をつけよ。
神は天の下のすべての地に お前の輝きを示される。お前は神から「義の平和、敬神の栄光」と呼ばれ、その名は永遠に残る。
エルサレムよ、立ち上がれ、高い山に立って東の方に目を向けよ。
お前の子らは、神が覚えていてくださったことを喜び、西からも東からも 聖なる者の言葉によって集められる。
お前の子らは敵に追い立てられ、徒歩でお前のもとを去ったが、神は彼らを、玉座につく王のように高く上げ、栄光のうちにお前のもとに連れ戻される。
すべての高い山、果てしなく続く丘は低くなれ、谷は埋まって平地になれ、と神は命じられた。
それはイスラエルが神の栄光に包まれ、安全に歩むため。森も、香り高いすべての木々も、神の命令でイスラエルのために木陰をつくる。
神は自らの慈しみと義をもって栄光の輝きを表し、喜びのうちにイスラエルを導かれる。
第二朗読 フィリピの教会への手紙 1:4-6、8-11
(皆さん、わたしは、)あなたがた一同のために祈る度に、いつも喜びをもって祈っています。それは、あなたがたが最初の日から今日まで、福音にあずかっているからです。あなたがたの中で善い業を始められた方が、キリスト・イエスの日までに、その業を成し遂げてくださると、わたしは確信しています。わたしが、キリスト・イエスの愛の心で、あなたがた一同のことをどれほど思っているかは、神が証ししてくださいます。わたしは、こう祈ります。知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられるように。そして、キリストの日に備えて、清い者、とがめられるところのない者となり、イエス・キリストによって与えられる義の実をあふれるほどに受けて、神の栄光と誉れとをたたえることができるように。
福音朗読 ルカによる福音書 3:1-6
皇帝ティベリウスの治世の第十五年、ポンティオ・ピラトがユダヤの総督、ヘロデがガリラヤの領主、その兄弟フィリポがイトラヤとトラコン地方の領主、リサニアがアビレネの領主、アンナスとカイアファとが大祭司であったとき、神の言葉が荒れ野でザカリアの子ヨハネに降った。そこで、ヨハネはヨルダン川沿いの地方一帯に行って、罪の赦しを得させるために悔い改めの洗礼を宣べ伝えた。これは、預言者イザヤの書に書いてあるとおりである。
「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。谷はすべて埋められ、山と丘はみな低くされる。
曲がった道はまっすぐに、でこぼこの道は平らになり、人は皆、神の救いを仰ぎ見る。』」
祈りのヒント |
神の言葉が、荒れ野でザカリアの子ヨハネに降ります。 ヨハネの内に働く、神の言葉、その思い・願いは、人々に罪の赦しを与えること。神と人とを分けへだてている壁をとりのぞくこと。 数ヵ月前、アフガニスタンで医師として働かれた中村哲さんの本が目にとまり、そのタイトルが心に響きました。「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」* 注1 もし、世界に、私の歩む一日一日の人生の歩みに、人々への愛と真心が広がれば、優しさとぬくもりが広がれば、それがどんなに小さなものであっても、希望の光となって世界を、私の歩む道を照らしてくれると思います。 ルカは、クリスマスを待つ私たちに預言者イザヤの言葉を用いてこう呼びかけています。 「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ」と。 心を、神への愛、人々への愛にまっすぐに向けて生きる。そうすると……人は皆、神の救いを仰ぎ見るのです。 なぜなら、愛といつくしみのあるところに神が共にいてくださるからです。 注1. 中村哲『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る: アフガンとの約束』 (岩波現代文庫 社会 328) |
(日曜日のみことば 2024-12-08) |