2月14日 年間第6主日

第一朗読  創世記 3:16-19
神は女に向かって言われた。
「お前のはらみの苦しみを大きなものにする。お前は、苦しんで子を産む。お前は男を求め 彼はお前を支配する。」
神はアダムに向かって言われた。「お前は女の声に従い取って食べるなと命じた木から食べた。
お前のゆえに、土は呪われるものとなった。お前は、生涯食べ物を得ようと苦しむ。
お前に対して 土は茨とあざみを生えいでさせる 野の草を食べようとするお前に。
お前は顔に汗を流してパンを得る 土に返るときまで。お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る。」

第二朗読  一  コリントの信徒への手紙  10:31-11:1
(皆さん、)あなたがたは食べるにしろ飲むにしろ、何をするにしても、すべて神の栄光を現すためにしなさい。ユダヤ人にも、ギリシア人にも、神の教会にも、あなたがたは人を惑わす原因にならないようにしなさい。わたしも、人々を救うために、自分の益ではなく多くの人の益を求めて、すべての点ですべての人を喜ばそうとしているのですから。わたしがキリストに倣う者であるように、あなたがたもこのわたしに倣う者となりなさい。

福音朗読  マルコによる福音書 1:40-45
(そのとき、)重い皮膚病を患っている人が、イエスのところに来てひざまずいて願い、「御心ならば、わたしを清くすることがおできになります」と言った。イエスが深く憐れんで、手を差し伸べてその人に触れ、「よろしい。清くなれ」と言われると、たちまち重い皮膚病は去り、その人は清くなった。イエスはすぐにその人を立ち去らせようとし、厳しく注意して、言われた。「だれにも、何も話さないように気をつけなさい。ただ、行って祭司に体を見せ、モーセが定めたものを清めのために献げて、人々に証明しなさい。」しかし、彼はそこを立ち去ると、大いにこの出来事を人々に告げ、言い広め始めた。それで、イエスはもはや公然と町に入ることができず、町の外の人のいない所におられた。それでも、人々は四方からイエスのところに集まって来た。

祈りのヒント
今日の福音でマルコが語っている重い皮膚病を患っている人とイエスとの出会いは、とても美しく感動的です。皮膚病を患っている人がイエスのもとにひざまずいて・・・イエスと語り合います。マルコの心には、この二人の姿が大きく心に焼きついたことでしょう。
また、二人の語り合いに耳を澄まして聞き入っていたことでしょう。皮膚病を患っている人は願いを込めてイエスに言います。
「御心ならば、わたしを清くすることがおできになります。」
この人は、「病気を治してください」とか「この状況を何とかしてください」とは言っていません。自分の願いをイエスに差し出すこともしていません。
イエスが神の御子であることを知っている、信じているので、「御心ならば」という言葉と思いが心から湧き出てきたのです。そして、更に、神の御心が働くと清められることを知り、信じているのです。イエスは、その人に向かって言葉を掛けられる前に、その人の姿、置かれている状況を見て深く憐れまれます。ご自分の手をその人に差し伸べて触れられます。その人が、どんな境遇の中で生きているか、ご自分の目と手で感じ知り、イエスの心の中にも一つの願いが湧き起こり、こう言われます。
「よろしい。清くなれ。」

マルコは、語ります。

たちまち重い皮膚病は去り、その人は清くなった。

イエスは、天の御父が働いてくださったことを知り、すぐその人に言われます。
「だれにも、何も話さないように気をつけなさい。」
しかし、その人にはこの意味はよくわかりません。大いに人々に言い広め始めます。
イエスは、人のいない所に行かれます。

このイエスの姿を見て、マルコは、神さまの無償の愛がどういったものであるかを深く感じ取ったことでしょう。憐れみ深く、人の痛みに敏感で、力強くありまた非常に弱い・・・
人々の評判の渦の中にいることはできない・・・
そんな神さまの愛、御心。

今日、マルコと共に、イエスが示してくださった神さまの愛を心に刻みたい。
神さまの無償の愛の中で、生きていくことができるように。

(日曜日のみことば B年 2021-02-14 )

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