1月13日 主の洗礼

第一朗読  イザヤ書 40:1-5、9-11
慰めよ、わたしの民を慰めよとあなたたちの神は言われる。エルサレムの心に語りかけ彼女に呼びかけよ 苦役の時は今や満ち、彼女の咎は償われた、と。罪のすべてに倍する報いを主の御手から受けた、と。呼びかける声がある。主のために、荒れ野に道を備えわたしたちの神のために、荒れ地に広い道を通せ。谷はすべて身を起こし、山と丘は身を低くせよ。険しい道は平らに、狭い道は広い谷となれ。主の栄光がこうして現れるのを肉なる者は共に見る。主の口がこう宣言される。
高い山に登れ良い知らせをシオンに伝える者よ。力を振るって声をあげよ良い知らせをエルサレムに伝える者よ。声をあげよ、恐れるなユダの町々に告げよ。見よ、あなたたちの神かみ見よ、主なる神。彼は力を帯びて来られ御腕をもって統治される。見よ、主のかち得られたものは御もとに従い主の働きの実りは御前を進む。主は羊飼いとして群れを養い、御腕をもって集め小羊をふところに抱き、その母を導いて行かれる。

第二朗読  テトスへの手紙 2:11-14、3:4-7
(愛する者よ、)すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。その恵みは、わたしたちが不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活するように教え、また、祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。キリストがわたしたちのために御自身を献げられたのは、わたしたちをあらゆる不法から贖い出し、良い行いに熱心な民を御自分のものとして清めるためだったのです。
しかし、わたしたちの救い主である神の慈しみと、人間に対する愛とが現れたときに、神は、わたしたちが行った義の業によってではなく、御自分の憐れみによって、わたしたちを救ってくださいました。この救いは、聖霊によって新しく生まれさせ、新たに造りかえる洗いを通して実現したのです。神は、わたしたちの救い主イエス・キリストを通して、この聖霊をわたしたちに豊かに注いでくださいました。こうしてわたしたちは、キリストの恵みによって義とされ、希望どおり永遠の命を受け継ぐ者とされたのです。

福音朗読  ルカによる福音書 3:15-16、21-22
(そのとき、)民衆はメシアを待ち望んでいて、ヨハネについて、もしかしたら彼がメシアではないかと、皆心の中で考えていた。そこで、ヨハネは皆に向かって言った。「わたしはあなたたちに水で洗礼を授けるが、わたしよりも優れた方が来られる。わたしは、その方の履物のひもを解く値打ちもない。その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。
民衆が皆洗礼を受け、イエスも洗礼を受けて祈っておられると、天が開け、聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という声が、天から聞こえた。

祈りのヒント
今日のルカ福音書で、まず心に響いた言葉は、洗礼者ヨハネが言っている「その方(わたしよりも優れた方)は、聖霊と火とであなたたちに洗礼を授ける」という言葉の、“聖霊と火”とで、という箇所です。
ヨハネが語った後、イエスさまが来て、皆の中に入って皆と同じようにヨハネから洗礼を受けられます。そして、皆一緒に、イエスさまも一緒にお祈りするのです。すると、「天が開け・・」天から声が聞こえた・・というのです。昔、ある日曜日のミサに与っていた時、神父様がお説教で「天・・というのは、私たちの“こころ”のことです。」とお話しくださいました。
そのことを思い出しながら・・・。子供の頃、実家の庭に薪ストーブがあって薪で火を焚いて暖をとっていた頃のことが思い浮かんできました。いつも両親が火を焚いてくれるのですが、時々、子供の私や兄弟が火を焚かないとならない時がありました。兄に教わりながら、ストーブの窯の中に薪を置き、薪の下に燃えやすい紙を置き、マッチで紙に火をつけ薪が燃えるようにしました。しかし、不慣れな私がやると、紙は燃えてもなかなか薪に火が点かず煙が出て目が痛くなったりしました。そうすると、父が来て「薪はかさなりすぎないように。少し、隙間を開けて。それから、窯の入り口のふたも閉めないで、少し開けて。空気が通りやすくするんだよ。」と言って薪と紙を置きなおし、ふたを閉め新聞紙を丸め筒の棒を作って、息を吹き込み、火が点くようにしてくれました。薪で火を熾したストーブの暖かさは優しく体の芯まで温めてくれていました。主の洗礼の主日に、私たちは、洗礼を受けたイエスさまと一緒にお祈りする・・なんと嬉しいことでしょう。
心の扉を開け、聖霊の風を吹き込んでいただき、聖霊の優しい風で、心をあたためていただきましょう。
イエスさまは、洗礼を受けた後にご自身へ送られた天の御父の言葉「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」という言葉が、皆の心にも届くようにと願い、私たちと一緒に祈ってくださいます。聖霊の火が灯るように、こころの扉を開けて・・・。
あとは・・・天のお父さんが息を吹き込んで、愛の火を、心の窯で焚いてくださいます。優しい暖かい愛の火を。
(日曜日のみことば 2019-01-13)

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