3月4日 年間第8月曜日

第一朗読  シラ書(集会の書) 17:24-29
(主は、)悔い改める者には、立ち帰る道を開き、耐える力を失った者を励まされる。
主に立ち帰り、罪から離れよ。御前で祈り、罪を犯す機会を遠ざけよ。いと高き方に立ち戻り、不正に背を向けよ。〔主御自身が、お前を闇から救いの光に導いてくださるから。〕忌まわしいものを憎みに憎め。陰府で、だれがいと高き方を賛美するだろうか。生きている者と違って、だれが感謝の言葉をささげるだろうか。死んで、もはや存在しない人からは、感謝の言葉も消えうせる。生きていて健やかなときにこそ、人は主を賛美する。なんと偉大なことか、主の憐れみと、立ち帰る者への贖いとは。

福音朗読  マルコによる福音書 10:17-27
(そのとき、)イエスが旅に出ようとされると、ある人が走り寄って、ひざまずいて尋ねた。「善い先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。」イエスは言われた。「なぜ、わたしを『善い』と言うのか。神おひとりのほかに、善い者はだれもいない。『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、奪い取るな、父母を敬え』という掟をあなたは知っているはずだ。」すると彼は、「先生、そういうことはみな、子供の時から守ってきました」と言った。イエスは彼を見つめ、慈しんで言われた。「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから、わたしに従いなさい。」その人はこの言葉に気を落とし、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。
イエスは弟子たちを見回して言われた。「財産のある者が神の国に入るのは、なんと難しいことか。」弟子たちはこの言葉を聞いて驚いた。イエスは更に言葉を続けられた。「子たちよ、神の国に入るのは、なんと難しいことか。金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」弟子たちはますます驚いて、「それでは、だれが救われるのだろうか」と互いに言った。イエスは彼らを見つめて言われた。「人間にできることではないが、神にはできる。神は何でもできるからだ。」

祈りのヒント
死ぬことは、人生最後の引っ越しだと言われます。もっていける荷物は、何なのでしょうか?
「わたしたちが神の国にもっていけるのは、自分が集めたものや、貯めたものではなく、ひろったものや、獲得したものでもなく、差しだしたもの、分かちあったもの、裂いて与えたもの」。これは人びとが昔から語り継いできたことばです。
・・・本当に問われていることは、財産をすてることよりも、他者のためにいきること。イエスは、人間にこれができないことを知っています。
……だから、今日の福音があるのです。
(毎日のみことば 2019-03-04)

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