3月5日 四旬節第2主日

第一朗読  創世記 12:1-4a
(その日、)主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷 父の家を離れて わたしが示す地に行きなさい。わたしはあなたを大いなる国民にし あなたを祝福し、あなたの名を高める 祝福の源となるように。あなたを祝福する人をわたしは祝福し あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべて あなたによって祝福に入る。」アブラムは、主の言葉に従って旅立った。

第二朗読  テモテへの手紙 二 1:8b-10
(愛する者よ、)神の力に支えられて、福音のためにわたしと共に苦しみを忍んでください。神がわたしたちを救い、聖なる招きによって呼び出してくださったのは、わたしたちの行いによるのではなく、御自身の計画と恵みによるのです。この恵みは、永遠の昔にキリスト・イエスにおいてわたしたちのために与えられ、今や、わたしたちの救い主キリスト・イエスの出現によって明らかにされたものです。キリストは死を滅ぼし、福音を通して不滅の命を現してくださいました。

福音朗読  マタイによる福音書 17:1-9
(そのとき、)イエスは、ペトロ、それにヤコブとその兄弟ヨハネだけを連れて、高い山に登られた。イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった。見ると、モーセとエリヤが現れ、イエスと語り合っていた。ペトロが口をはさんでイエスに言った。「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。お望みでしたら、わたしがここに仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロがこう話しているうちに、光り輝く雲が彼らを覆った。すると、「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が雲の中から聞こえた。弟子たちはこれを聞いてひれ伏し、非常に恐れた。イエスは近づき、彼らに手を触れて言われた。「起きなさい。恐れることはない。」彼らが顔を上げて見ると、イエスのほかにはだれもいなかった。
一同が山を下りるとき、イエスは、「人の子が死者の中から復活するまで、今見たことをだれにも話してはならない」と弟子たちに命じられた。

祈りのヒント
私たちは、お花見のシーズンになると満開の桜を見て「わぁー、素晴らしい」と感動するのではないでしょうか。しかし、その桜の木も秋には葉を落とし、冬の寒い時期は枝だけになってしまいます。私たちはそのような桜の木を見ても、満開の素晴らしい桜を知っているので、「早く、花が咲かないかな」と期待するのではないでしょうか。
今日のみことばは、「主の変容」の場面で、イエスご自身がどのように亡くなるかという【受難と死そして復活】について弟子たちに語られた6日後のことでした。
ペトロもほかの弟子たちも、イエスがメシアであると知っていたので、そのメシアがそのような死を迎えるはずがないと思って大変ショックを受けていたのではないでしょうか。特にペトロは、「あなたはメシア、生ける神の子です」(マタイ16:16)と言ってイエスに褒められた直後に「サタン、引き下がれ。あなたはわたしの邪魔をする者」(マタイ16:23)と言われたのですから、かなり落ち込んでいたことでしょう。
イエスは、そのような弟子たち、特に主な弟子たちを連れて、高い山に登られたのでした。すると、「イエスの姿が彼らの目の前で変わり、顔は太陽のように輝き、服は光のように白くなった」のです。この様子は、復活されたイエスの姿のようです。さらにイエスは、現れたモーセとエリアと語り合われます。ペトロはこの光景に感動して「主よ、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです」と口をはさみます。
このイエスのお姿は、弟子たちにとって復活への希望を感じる体験だったことでしょう。イエスは、特別彼らにこの場面を示されたのかもしれません。彼らは、復活後に福音を宣教する時にこの感動も伝えたのではないでしょうか。
私たちは、イエスの復活をどのように感じることができるでしょう。四旬節を通して【主の受難】を黙想すると同時に、【主の復活】を迎えるという【喜び】を感じることができたらいいですね。
(日曜日のみことば 2023-03-05)

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