7月9日 年間第14金曜日

第一朗読  創世記 46:1-7、28-30
(その日、)イスラエルは、一家を挙げて旅立った。そして、ベエル・シェバに着くと、父イサクの神にいけにえをささげた。その夜、幻の中で神がイスラエルに、「ヤコブ、ヤコブ」と呼びかけた。彼が、「はい」と答えると、神は言われた。
「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトへ下ることを恐れてはならない。わたしはあなたをそこで大いなる国民にする。わたしがあなたと共にエジプトへ下り、わたしがあなたを必ず連れ戻す。ヨセフがあなたのまぶたを閉じてくれるであろう。」
ヤコブはベエル・シェバを出発した。イスラエルの息子たちは、ファラオが遣わした馬車に父ヤコブと子供や妻たちを乗せた。ヤコブとその子孫は皆、カナン地方で得た家畜や財産を携えてエジプトへ向かった。こうしてヤコブは、息子や孫、娘や孫娘など、子孫を皆連れてエジプトへ行った。
ヤコブは、ヨセフをゴシェンに連れて来るために、ユダを一足先にヨセフのところへ遣わした。そして一行はゴシェンの地に到着した。ヨセフは車を用意させると、父イスラエルに会いにゴシェンへやって来た。ヨセフは父を見るやいなや、父の首に抱きつき、その首にすがったまま、しばらく泣き続けた。イスラエルはヨセフに言った。
「わたしはもう死んでもよい。お前がまだ生きていて、お前の顔を見ることができたのだから。」

福音朗読  マタイによる福音書 10:16-23
(そのとき、イエスは使徒たちに言われた。)「わたしはあなたがたを遣わす。それは、狼の群れに羊を送り込むようなものだ。だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい。人々を警戒しなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で鞭打たれるからである。また、わたしのために総督や王の前に引き出されて、彼らや異邦人に証しをすることになる。引き渡されたときは、何をどう言おうかと心配してはならない。そのときには、言うべきことは教えられる。実は、話すのはあなたがたではなく、あなたがたの中で語ってくださる、父の霊である。兄弟は兄弟を、父は子を死に追いやり、子は親に反抗して殺すだろう。また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。一つの町で迫害されたときは、他の町へ逃げて行きなさい。はっきり言っておく。あなたがたがイスラエルの町を回り終わらないうちに、人の子は来る。」

祈りのヒント
キリスト者は世の終わりまで迫害されます。彼らは英雄とされることや殉教者となることを好む人々ではありません。しかし、迫害されることはキリスト者の召命の一部で、キリストの過越の神秘を生きるために支払う代償です。キリスト者の人生は、「流れに逆らって泳ぐこと」です。それは、私たちにとっては不快で、怖いことです。イエスの価値観に従って生きることを、どうすればあえて選ぶことができますか。どうすれば俗世のことに夢中にならずにいられるのでしょうか。
(毎日のみことば 2021-07-09 )

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