第一朗読　　ヘブライ人への手紙　5:7-9
キリストは、肉において生きておられたとき、激しい叫び声をあげ、涙を流しながら、御自分を死から救う力のある方に、祈りと願いとをささげ、その畏れ敬う態度のゆえに聞き入れられました。キリストは御子であるにもかかわらず、多くの苦しみによって従順を学ばれました。そして、完全な者となられたので、御自分に従順であるすべての人々に対して、永遠の救いの源とな（られたのです。）

福音朗読　　ヨハネによる福音書　19:25-27
（そのとき、）イエスの十字架のそばには、その母と母の姉妹、クロパの妻マリアとマグダラのマリアとが立っていた。イエスは、母とそのそばにいる愛する弟子とを見て、母に、「婦人よ、御覧なさい。あなたの子です」と言われた。それから弟子に言われた。「見なさい。あなたの母です。」そのときから、この弟子はイエスの母を自分の家に引き取った。

祈りのヒント

愛し合う愛は、恐れを超え、壮絶な苦しみをも共にして、関係を保ち続ける。 死の間際でも、先行して相手を思いやるイエスの愛の結びは、苦しみも悲しみも共に担い合う霊的家族へと、わたしたちをも招く。 「御覧なさい。」「見なさい。」苦しみを一人で背負うことはない。 どんな時も、イエスの愛の絆は失われず、助け合い、支え合い、血縁を超えて、信頼という絆をつくることができる。 絆は生きる希望となり、希望のなかにはイエスがいる。 自然災害やコロナ禍の苦しい状況の中でも、聖母とともに立ち上がっていけるわたしたちがいる。

（毎日のみことば　2020-09-15）