祈りと生活
恵みを受ける妨げ 1
恵みを受ける妨げ 1 |
感謝の不足 私たちは絶え間なく、神からたくさんの恵みを受けてきました。例えば、自分の命、存在そのもの、家庭、教育、信仰等です。もし、これらを意識することも、感謝することもなければ、その恵みの大きさや神のありがたさ、まして自分自身のありがたさを感じることはできないでしょう。まず、たくさんの恵みをいただいていることを意識したいものです。そしてまた、私自身が生きていること自体、周りの人々にとってありがたい存在であるということも意識して、生活したいと思います。 感謝は、受けた恵みを感じて自分の中から自然に湧き出る心の動きです。それが湧いてこないとしたら、その恵みを意識していないからでしょう。感謝することを義務とする人は、自然に感謝を感じないので、無理にそれを湧き起こそうとします。しかし、神からいただいている恵みをありがたいと思わなければ、いつまでたっても本当の感謝ができず、感謝していないという罪悪感を深めるばかりでしょう。その罪悪感は感謝の妨げになります。神が与える恵みや、私自身の存在、また、神が自分自身をお与えになりたいことを意識しさえすれば、感謝の気持ちが必ず起こってきます。しかし、私たちはその恵みを受けていることを当たり前と思っていますから、神からの愛に満ちた贈り物であると気がつかないのです。その意識と感謝の不足は、神の愛を体験する妨げになりえます。 |
イシドロ・リバス 著 「祈りを深めるために(その1)―自分の人生の中で―」(新世社) 『神からの愛の体験を助けるために』 より |
(生活の霊性-祈りを深めるために 33) |