こころの散歩

ある時突然にというのではなく

ある時突然にというのではなく

 行き詰ってしまった時、私はよく石切り場に行って職人が石を切り出すところを眺めることにしています。職人は何回も何回もハンマーを打ち下ろしています。100回目ぐらいになっても何の割れ目もできてこないのです。ところがある時、101回目かもしれません、突然石が二つに割れるのです。それは、この101回目の打ち込みがやったというよりも、それまでの何回もの打ち込みが成し遂げたことだと思うのです。

“Jacob Riis”より
画: 白石 龍司
  

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