こころの散歩

大きな手

大きな手

 教皇ユリウス二世が、バチカンの聖ペトロ大聖堂を建てようとした時、ブラマンテの建築家にその企画を任せた。
 建築家は青写真を作って、小さな息子に持たせ、教皇の所へ持って行かせた。
 教皇はその青写真を調べたあと、金・銀の貨幣が入っている袋を見せて、子どもに言った。「持って来てくれたものがとても気に入ったから、プレゼントをあげよう。好きなだけ取りなさい。それはあなたのものです。」
 子どもは答えた。「いいえ、教皇様が私のために取ってください。教皇様の手はもっと大きいですから。」

画: Autor:Gregorio Dominguez, www.encuentra.com
  

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