こころの散歩

聖なるお方の力

聖なるお方の力

 有名な教授が預言者の所に立ち寄って言いました。「実は昨晩素敵な夫婦の所に泊めてもらいました。そうしたら、そのご夫婦には子供がないので、私にあなたの所に立ち寄って何とか助けてくれるように頼んで欲しいと言われたんですが。」
 預言者は答えて言いました。「お気の毒ですね。私が知る限りでは、神様はそのご夫婦には子供を授ける計画はお持ちではないようです。」

 5年経って、その教授は同じ道を旅して来て、以前のご夫婦の家の側を通りかかると、2人のかわいい子供が外で遊んでいるのが目につきました。教授はご夫婦に尋ねてみました。「あれは誰の子ですか?」 すると二人は答えました。「はい、私たちの子です。」
 そして子供の父親が話してくれたのでした。「5年前、教授が立ち去られたすぐ後に、みすぼらしい浮浪者がやってきたのです。私達はこの浮浪者を中に入れ、食べ物を与え、寝かしてやりました。この男は立ち去る時に、私たちを祝福してくれたのです。そして神がこの二人の子供を授けてくださったのです。」

 教授は再び預言者を訪れて尋ねたのでした。「あなたはあの夫婦が子供を持つことはないでしょうと話されたけど、今では2人も子供がある。一体どういうことですか?」
 預言者はにこやかに答えたのでした。「私が言えることは、ある聖なるお方がやって来られてお二人を祝福されたに違いないということですよ。どうやら聖なるお方は神様の計画を変える方法をご存知のようですね。」

“Edward de Mello”より
  

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