こころの散歩

話し合いの輪

話し合いの輪

 日常生活の中で、人はさまざまな苦しみや悩みをもって生きています。これらを自分の中だけに閉じ込めて、ますますつらい思いをつのらせている場合も少なくありません。この心の重圧を人に聞いてもらうことによって、どれほど支えられ、軽くされて解放感を味わうことができるでしょうか。
 悩みや苦しみだけではなく、うれしいことや興味をそそられていることなど、いろいろな生活体験を人に話し、自分の生活の一部を人と共有したいと感じることもあります。教会の仲間たちで集まり、これらさまざまな事がらについてお互いに分かち合うことができるならば、幸いです。
 そして分かち合ったことについて、自然に仲間のためにみなで感謝や賛美をささげ、また願いごとの祈りを唱えるなど、その場からわき上がる祈りが生まれるといった、祈りの場を持つことが、どれほど温かい雰囲気をもたらすことでしょう。
 しかし、このような話し合いと、そこからささげる祈りの集いをする場合、そこで聞いたことを絶対に外部に伝えないことが大切です。その意味で、お互いに成熟が必要であることは言うまでもありません。

池長 潤 著 「祈りと恵みの世界」(女子パウロ会)より
  

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