2008年2月 1.心に病を抱える人とその家族 |
![]() 親が子に対して抱く思いには、矛盾した二つのことがあると言われています。一つは、早く親を追い越して、立派な大人になってほしいと思うこと。もう一つは、子が親を追い越すことができないほどに、親として立派でありたいと思うことです。この二つの思いは、すべての親に備わっている自然な思いで、だからこそ愛を込めて子どもを育てることができるのです。ところが、子に病や障がいがあると、親は生涯にわたってこの思いが決して叶えられることはないと失望してしまうのです。ですから、病や障がいを受け入れることは、希望をつないでおきたいと願う親にとって、非常に難しいことなのです。 障がいや病を持つ人々には、世間の目や社会の価値からは推し量ることのできない豊かさが、神の恵みとして注がれています。病の中で生きる人が、その豊かさを家族や身近な人とともに見つけ出すことができれば、一つひとつのいのちは、輝きを放つようになるでしょう。 心の病を抱える人と、その家族が、神の恵みに気づくことができるように、私たちも心を合わせて祈りをささげましょう。 |