2008年8月  1.神の偉大な賜物、創造
 神は、ただ愛ゆえに天地を創造され、御自分にかたどって人を創られました。神は完全な方ですから、全てを完成することもできたはずなのに、人間に自由をお与えになり、創造の御業に私たちを関与させる道を選ばれました。ここに神の偉大な愛があります。
 ところが、自由を与えることにより、この世に悪が入り込みました。「弱さ」と「傾き」「沢山の傷ついた体験」は、「暴力」「不正義」「搾取」「対立」を生み出しました。エバがそうであったように、私たちも誘惑に陥りやすく神から離れやすい存在です。しかし神は、私たち人間が自分の選びによって神に立ち返り、回心し、神の愛に応えていくことを望んでおられます。
 「姦通の女」に対して、イエスは「わたしもあなたを罪に定めない。行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」(ヨハネ8・11)と言われます。イエスは謙遜な態度で私たちの罪を赦し、派遣を促します。「わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、いのちの光を持つ。」(ヨハネ8・12)「わたしを信じる者は、その人のうちから生きた水が川となって流れ出るようになる。」(ヨハネ7・38)神の愛と慈しみを一方的に与えられる存在としてではなく、私の罪のただ中で神は働いてくださり、そのことを深く体験したときに神に出会い、私たちはあふれる思いで福音を宣べ伝えるものと変えられるのです。
 神の創造の御業に関与するために、私の存在があるということは、何と大きな恵み、何と偉大な神のご計画でありましょうか。