2008年9月 1.難民・避難民は6700万人 |
![]() 日本の人口は2008年2月1日現在、1億2771万6千人です(2008年7月22日総務省統計局発表)。なんと、日本の人口の半分以上の人々が難民や国内避難民となっているのです。武装勢力の襲撃や暴行を受けながら逃げさ迷い、国境にたどり着いても隣国が温かく迎えてくれるとは限りません。難民となって押し寄せた人々は、自国内にもいる少数民族の急激な増加の原因ともなり、社会不安を引き起こすということで隣国は警戒し、国境警備隊により追い返されることもしばしばです。ようやく国連の用意した難民キャンプにたどり着いても、もしそこに元兵士が混じっていると、キャンプ自体が敵対勢力の攻撃にさらされるという状態にもなるのです。そして、これは一時的な現象ではないのです。国連難民高等弁務官のグテーレス氏は、「2001年から2005年の5年間連続で難民の数が減少したにもかかわらず、この2年間で増加していることを憂慮する。我々は現在複雑に絡みあった世界規模の問題に直面しており、将来さらに多くの人々が家を追われる可能性がある。」と述べています。 1991年から2000年まで国連難民高等弁務官を務められた緒方貞子さんも難民は紛争によって人為的に作り出されたものだと述べています。背景に国家間の政治的対立や、民族間や諸勢力間の対立があるのです。だから、私たちは紛争が終結するように祈りましょう。そしてまた、難民や国内避難民が不自由のない環境の中で人間らしい生活ができるように、祈りましょう。 |
写真: 日本国連HCR協会2004年ニュースレターNo.3より |