2009年3月の意向
 四旬節です。カリタス・ジャパンから届けられた「つなぐ2009――四旬節をよりよく過ごすために」を手にして祈りながら、日々をささげてまいりましょう。
 今月にまず意識したいのは「中国」です。中国の教会についての情報は多くありませんが、中国で暮らしているすべてのキリスト者が、一致して宣教の使命を果たすことができるようにと祈ることは、隣国日本の教会の責任です。次に「女性」です。性における平等は、世界人権宣言にもうたわれている基本的な権利です。「女性」を意識しながら過ごしてまいりましょう。そして「飢餓」です。飢餓は廻り廻って暴力を生み、ひいては戦争を起こす原因となります。「飢餓」は私たち人間が、大地の恵みと労働の実りを、上手に分かち合うことができないがゆえに生じます。食事の時に、今日一日の糧がすべての人に届けられるように願いましょう。


一般: 女性の尊厳
 世界のあらゆる国で、女性の尊厳と真価が正しく認識され、社会的役割についての正しい評価がなされるように

宣教: 中国における教会の一致
 中国のカトリック教会の、司教、司祭、奉献生活者、そして信徒のすべてが、教皇ベネディクト十六世からの書簡に導かれて、一致、交わり、平和のしるしとなり、またその道具となれるように

日本の教会: 飢餓の克服
 諸国家が飢餓の克服に努めることができるように

「『すべての人が・・・・十分に人間らしい生活を送れるような世界、・・・・貧しいラザロも富める者とともに食卓につくことができる世界を建設することが、目標とされなければなりません』(教皇パウロ六世回勅『ポプロールム・プログレッシオ――諸民族の進歩推進について――』47)。回勅はいいます。多くの悲惨な状況の原因は『人間によって』また『十分に制御できない自然によって負わされている隷属状態』(同)です。残念ながら一部の人々がこの2つの原因によって苦しんでいます。・・・・パウロ六世の当時の呼びかけは今も同じ緊急的な意味をもち続けています。『飢えた民は、今富める民に苦しいうめきをあげて呼びかけています』(同3)」
――教皇ベネディクト十六世 (2007年9月30日 「お告げの祈り」のことば)
写真: 植松 康祐