2009年10月の意向
 教皇の意向に合わせて、日本の司教団も福音宣教の推進を掲げています。
 日本のカトリックの信徒数はおよそ44万人で、その数は毎年減少する傾向にあります。それは成人洗礼の人数が減少していることが一因です。わたしたち日本の教会は、1987年そして1993年に福音宣教推進全国会議(ナイス)を開催して、「より多くの人を洗礼に導き、彼らとともに救いのみ業の協力者となる」こと、「全ての人を大切にする社会と文化に変革する福音の担い手となる」こと(1984年の基本方針)への具体的な道を探りましたが、価値が多様化する今日の社会でその実りは現れていません。今月は、基本方針と二つの会議の答申に思いを寄せて、毎日をささげましょう。


一般: 日曜日と感謝の祭儀
 キリスト者にとって、日曜日が、ミサの食卓を囲んで、ともに復活された主を祝う日であるように

宣教: 宣教の精神
 「行って、すべての生ける者に福音を宣べ伝えよ」と、キリストから派遣された神の民全員が、真剣にその責任を全うし、宣教こそが人類に貢献できる最も重要な奉仕であると受けとめるように

日本の教会: 日本における福音宣教の推進
 現代日本の状況の中で、福音を告げ知らせる新たな方法を見いだせるように

「大胆に、勇気をもってキリストを宣べ伝えなければならないことは、教会にとって変わることのない優先課題です。・・・・現代の皆様の課題は、現代日本の文化的状況の中で、キリストの知らせを生き生きとしたしかたでもたらすための新しい方法を探ることです。キリスト信者が人口のわずかな割合を占めるにすぎないとはいえ、信仰は日本社会全体に分かち与えなければならない宝です。・・・・人々の前で信仰の光を輝かそうではありませんか。それは、『人々が、あなたがたの立派な行いを見て、あなたがたの天の父をあがめるようになるため』(マタイ5・16)です」
――教皇ベネディクト十六世 (2007年12月15日 教皇庁定期訪問中の日本司教団への講話)
写真: 植松 康祐