2010年1月の意向
  「神の母聖マリア」の祭日で新しい年が始まりました。カトリック教会はこの日を「世界平和の日」とし、今年も教皇のメッセージを発表しました。全世界で心を合わせて平和のおとずれを祈ります。特に、日本の教会が今月の意向としているように、三つの世界宗教の聖地であるエルサレムの平和のために、祈りをささげましょう。そして、敵をも愛するように教えたキリストに従って、目の前で起きている出来事のすべてが、愛と平和のうちに行われるように、心を配ってまいりましょう。

 今月はまた、若者たちが人とのかかわり方をしっかりと学び、平和の使者となって社会に奉仕できるように、一人ひとりの成長を願い、共に祈りましょう。


一般: 若者と社会的コミュニケーションとメディア
 若者が今日の社会的コミュニケーション手段の使用法について学び、一人ひとりが成長し、社会に奉仕するためのよりよい準備ができますように。

宣教: キリスト者の一致
 キリスト者の一致は、実り豊かに福音を告げ知らせるための一つの条件であることを、キリストを信じるすべての人が意識することができますように。

日本の教会: 聖地の平和を祈る
 聖地に平和が訪れますように。

「エルサレムは三大一神教の十字路です。そして、その名前―『平和の都』―そのものが、神の人類に対する計画を表しています。それは、人類を一つの大きな家族にするという計画です。アブラハムにあらかじめ告げられたこの計画は、イエス・キリストのうちに完全に実現しました。聖パウロはイエス・キリストを『わたしたちの平和』と呼びました。なぜなら、イエス・キリストは、ご自分の犠牲の力によって、敵意という隔ての壁を取り壊したからです(エフェソ2・14参照)。それゆえ、信じる者は皆、偏見と支配欲を捨て、一致して根本的な掟を実行しなければなりません。すなわち、自分のすべてを尽くして神を愛し、隣人を自分のように愛するということです。ユダヤ教徒も、キリスト教徒も、イスラーム教徒も、このことをあかしするよう招かれています。それは、自分たちがことばをもって祈る神を、行いをもってたたえるためです。」
――教皇ベネディクト十六世 (2009年5月20日 一般謁見)
写真: 高橋 博