2010年2月 4.「つなぐ」を祈る |
先日の灰の水曜日から、四旬節が始まりました。リオのカーニバルが報道されると、日々の生活のなかで常に神に立ち返るようにと、回心を促されるふりかえりの季節を迎えることになるのです。 日本の司教団は、この回心の時、四旬節をよりよく過ごすために、毎年小冊子を発行してきました。「叫び」「ひびき」と題されていたこの冊子は、一昨年の2008年から「つなぐ」となり、四旬節の6回の主日に合わせて、ふりかえりの素材とふりかえりのヒントを提供してくれています。2月の教皇と日本の教会の意向に合わせて「きょうをささげる」を祈ってきた私たちは、またここで、「ひびき」を手にして、神と人びとに日々をささげるように招かれているのでしょう。 「つなぐ」には、自分自身を神と人びとにささげて誠実に日々を歩む姿がえがかれています。自殺防止に取り組む方、移住労働者にかかわる司祭など、一つひとつの体験談はどれも、新しい気づきをいただくよい機会となるでしょう。 ここの紹介された方の一人に、お話をうかがう機会がありました。その方の生活の中で、私たちが進める「きょうをささげる」の運動が大変役立っていることを聞きました。朝には、短い時間ですが「きょうをささげる」の祈りを唱えて、そして夜休む前には、究明の時をもってその日をふりかえり、出会った人びとに、そして神に「ありがとう、ごめんなさい、よろしくおねがいいたします」と祈ってから寝るとのことでした。朝の「ささげ」を怠ると、その日のさまざまな営みに意味が見いだせなくなったりするそうです。短い時間でも心の中で「その日を神と人びとにささげることを意識することは、とても大切だ」と言っていました。 そして、夜の「ふりかえり」が終わるときに、「その日にいただいた気持ちのすべてを神にお返しし、さまざまな感情を次に日に持ち越さないようにしている」とも言っていました。 日々を誠実に生きる人びとの生活に、「きょうをささげる」が役立っていることに、驚きとともに、感謝の念が沸いてきます。 「つなぐ」のパンフレットは、教会で無料で手に入れることができます。また、カリタスジャパンに申し込んで郵送してもらうこともできます。 「つなぐ」のパンフレットのURLは、http://www.caritas.jp/contributi/pdf/tsunagu2010.pdf カリタスジャパンのURLは、http://www.caritas.jp/ です。 |