2010年8月の意向
 誠実に暮らす人が苦境に陥ったとしても、その人が人間としての基本的な生活を営めるように、私たちの社会には公的な援助のしくみが整えられています。ところが、自然災害や経済不況、戦争や紛争などによって、そのしくみだけでは、食べる物や住む場所の確保もままならない緊急な事態もたびたび起こります。公的しくみの枠の外にあって、緊急の援助を必要としている方々を支えることが、何よりもまず求められています。そして、自分にできる精一杯のささげものを、毎日の祈りと共に、この方々に届けるように、努めてまいりましょう。

 日本カトリック平和旬間には、今も苦しみの中にいる戦争の犠牲となった方々を思い、平和のために祈りましょう。


一般: 失業者と野宿者
 仕事や家を失い、緊急の援助を必要としている人びとの境遇が理解され、困難を乗り越えるための具体的な助けが届けられますように。

宣教: 差別、飢餓、そして、強制移住の犠牲者
 人種的、宗教的差別を受けたり、飢えに苦しんだり、戦争などのために他の国への移住を余儀なくされたすべての犠牲者に対して、教会が門を開き、その方々の「家」となることができますように。

日本の教会: 「平和旬間」に平和のために祈る
 「平和旬間」にあたり、地上に平和が実現するよう祈ります。

「平和は何よりもまず神から与えられるたまものです。それゆえ、平和の力は祈りのうちにあります。しかし、このたまものは人間の努力にゆだねられています。このたまものを実現するために必要な力もまた、祈りから与えられます。ですから、社会が平和を発展させるには、真の意味での祈りの生活を深めることが根本的に重要です。・・・・平和の元后であるおとめマリアの助けによって、すべてのキリスト信者が、さまざまな召命と生活状況の中で、この平和の証人となることができますように。」
――教皇ベネディクト十六世 (2009年5月24日 「アレルヤの祈り」のことば)
写真: 高橋 博