2010年11月の意向
 今月の意向の一つは、依存症について述べられています。たとえ富の繁栄を手に入れたとしても、心の平安がおとずれるとは限りません。豊かな社会では、一緒に暮らしていても人との関係が閉ざされて孤独になり、その不安とむなしさをさまざまな事柄に依存することでまぎらわそうとする力が働いてしまうのでしょう。依存の対象は、その人の体質的、病的な弱さによって、アルコールや薬物だけでなく、ギャンブルやセックスにまで広がっています。
 神の救いのわざが、依存症に苦しむ人々の上に注がれて、人との交わり、神との交わりを取り戻すことができるように、日々の祈りと犠牲をささげてまいりましょう。


一般: 薬物依存や他の依存症
 薬物依存や他の依存症の犠牲者たちが、教会共同体の支えに感謝しながら、神の救いのわざのうちに、新しい歩みを始める力を、見出すことができますように。

宣教: ラテンアメリカ大陸に共通した宣教の使命
 ラテンアメリカの教会が、司教たちによって示された大陸に共通した宣教を推し進め、神の民としての普遍的使命を果たすことができますように。

日本の教会: 神のことばの食卓に近づく
 すべての人が神のことばの食卓に近づくことができますように。

「主の恵みによって、わたしたちが、みことばの食卓とキリストのからだと血の食卓という二つの食卓に近づくことができますように。『これらの出来事をすべて心に納めて、思いめぐらしていた』(ルカ2・19)至聖なるマリアの執り成しによって、わたしたちがこの恵みを得ることができますように。聖書に耳を傾け、思いと心を切り離すことなく、内的に成長しながら聖書のことばを思いめぐらすことを、マリアがわたしたちに教えてくださいますように。」
――教皇ベネディクト十六世 (2008年10月5日 世界代表司教会議第12回通常総会開会ミサ説教)
写真: 高橋 博