2010年12月  5.2011年に向けて
 一年間使ってきた「きょうをささげる 祈りのしおり2010」もそのページを閉じて新しい冊子を手に取る時期となりました。あなたは、充実した日々を過ごすことができたでしょうか。教皇の意向、日本の教会の意向を心に浮かべながら、生活の一コマ一コマを過ごしていくと、きっと、さまざまな課題や人びとの苦しみの先に、希望の光が輝いていることを感じることができたと思います。その希望は、人となってこの世に来られた救い主のメッセージに込められています。「互いに愛し合いなさい」という力強い言葉は、暗闇のはるか先にも、確かに輝いている光へと、私たちを導いてくれるのです。
 愛し合うことは、簡単ではありません。愛することは容易ではありません。まずは個の尊重で、その人の尊厳を決して損なわないことが基本です。そして、その人の成長を見守り、報いなしで、無報酬で、必要な援助を差し出すことなのでしょう。
 「きょうをささげる」生き方は、毎日を報いなしで過ごしていくことです。自分の喜びも悲しみも、成功も失敗も、自分の志が「愛」に向かっているならば、神がそのすべてを人びとのために役立たせてくださることを信じる生活なのです。
 「愛」にきょう一日をささげる日々を過ごし、2011年がますます希望に満ちた年となりますように祈りながら、この一年の最後の週を過ごしてまいりましょう。