2011年1月の意向
 「神の母聖マリア」の祭日に世界の平和を祈って迎えた新しい年。路上や公園で野宿をしながら年を越した人々の心を思い浮かべながら、一人ひとりが大切にされるために私たちがなすべきことを、探し求めてまいりましょう。

 被造物すべては神からの贈り物なのですから、誰一人として、神からの恵みをいただく権利を奪われてはなりません。イエスが教えられた「愛」という分かち合いの心を伝え継いできたすべてのキリスト者が、特に貧しい人の人権のために一致して行動していくことができるように祈りながら、神と人々のためにささげて、毎日を過ごしてまいりましょう。


一般: 創造された世界の豊かさ
 創造されたこの世界の豊かさが、すべての人に向けられた神からの特別な贈り物として大切にされ、価値あるものとされ、そして、役立てられますように。

宣教: キリスト者の一致
 父である神の普遍性が受け入れられて、キリスト者の完全な一致が達成されますように。

日本の教会: 日本社会における人権の擁護
 日本社会におけるすべての人、特に貧しい人の人権が尊重されますように。

「今日の危機的局面を打開するためには、そのすべての要因を一つ一つ根気強く取り除いていく必要があります。そのためにわたしたちは、貧しく弱い立場に追いやられ、大切な人間関係を断たれてしまっている人々、人間らしい生活が損なわれ、あるいは妨げられている人々の側に立って、この世界を見ていかなければなりません。この小さくされた人の視点が欠けているとすれば、たとえ悪意がないとしても、それは『ある程度の人権侵害はやむを得ない』とする側に立つことになってしまい、人権問題の解決にはつながりません。」
(2008年12月10日 司教団メッセージ「すべての人の人権を大切に」)
写真: 岸 秀雄