2011年7月  2.宣教に派遣されている者の証し
 復活されたイエスは、天にあげられる前に、弟子たちに、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。……地の果てに至るまで、わたしの証人となる」(使徒言行録1・8)と約束されました。
 使徒言行録には、聖霊の注ぎを受けた弟子たちの目覚ましい宣教活動が記されていますが、それは同時に、生き生きとした聖霊の働きそのものでもありました。そのいくつかを以下に列挙してみましょう。
 「すると、霊≠ェフィリポに、『追いかけて、あの馬車と一緒に行け』と言った」(使8・29)。「彼らが水の中から上がると、主の霊がフィリポを連れ去った」(使8・39)。「彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が告げた。『さあ、バルナバとサウロをわたしのために選び出しなさい。わたしが前もって二人に決めておいた仕事に当たらせるために』」(使13・2)。「聖霊によって送り出されたバルナバとサウロ」(使13・4)。「パウロとも呼ばれていたサウロは、聖霊に満たされ」(使13・9)。「聖霊とわたしたちは、次の必要な事柄以外、一切あなたがたに重荷を負わせないことを決めました」(使15・28)。「そして今、わたしは、霊≠ノ促されてエルサレムに行きます」(使20・22)。「ただ、投獄と苦難とがわたしを待ち受けているということだけは、聖霊がどこの町でもはっきり告げてくださっています」(使20・23)。
 聖霊が、『言った』『連れ去った』『告げた』『送り出した』『決めた』などと表現されているように、聖霊は使徒たちを直接導かれました。現代では、このような生き生きとした聖霊の働きに関する表現は乏しいと思いますが、初代教会の使徒たちに働かれた聖霊は、今も働いておられます。
 宣教に派遣されている人々を心に留めて祈る時、主を証しするために、どこに行けばよいのか、何をすればよいのか教えてくださる聖霊に、身を委ねたいと思います。