2011年10月  1.マリアの祈りに倣う
 10月は、ロザリオの月です。ロザリオを唱えるとき、カナの婚礼のマリアの祈り方を祈念し、その祈り方に倣うように勧められています。
 カナの婚礼の時の、マリアの祈り方を見てみましょう。カナの婚礼の最中にぶどう酒が無くなったとき、まずマリアは、食べ物に夢中になるより、婚礼全体の流れを注意深く見ていました。だからマリアは、世話人より先に、ぶどう酒が無くなったことに気がついたのです。そして、その問題の解決を求めてイエスの所に行き、助けを求めました。マリアはどのように祈られたのでしょうか。
 マリアはくどくどと述べることなく、電報のときの電文のように必要なことを短く表しました。ただ「ぶどう酒がなくなりました」と言って、この問題を解決するために具体的に何も求めませんでした。イエスを信頼して、彼にすべてを任せたのです。自分自身より、イエスはより優れた解決ができることに信頼していたから、すべてをイエスに任せたのです。
 確かにイエスの答えは厳しく響きます。「婦人よ、私が奇跡を行う時はまだ来ていません。」マリアは、イエスが何かをするであろうとの確信を持っていたので、その返事を聞いてがっかりせず、下男たちに言いました。「これから、イエスが協力を求めるから、命じられるとおりにしなさい」と。イエスは、お母さんの信頼に動かされて、下男たちに「水瓶に水をいっぱい入れなさい。」と言い、マリアの祈りに応えます。そして、上等なぶどう酒に変えられた水を飲んで、宴会の責任者は驚きました。
 今週私たちは、マリアの祈りに倣って、自分自身のことばかりではなく、他の人の必要に目を向けてみましょう。
 また、深い信頼を持って、教皇と日本の司教たちが定めた、3つの意向のために祈りましょう。