2011年11月  2.東方カトリック教会の典礼
 神の民である教会は、典礼という公の礼拝を通して、イエス・キリストの救いのわざに共同体としてあずかっています。そこで私たちは、キリストの死と復活による救いのわざを記念し、「時が満ちるに及んで、救いの業が完成され、あらゆるものが、頭であるキリストのもとに一つにまとめられます。天にあるものも地にあるものもキリストのもとに一つにまとめられる」(エフェソ1・10)神の国の完成という現実を、目に見えるしるしのもとに心を一つにして祝います。典礼はまた、キリストによる救いを目に見えるしるしによって世界に告げ知らせる福音宣教の場でもあります。
 そして、典礼は心を一つにしている神の民の一致のしるしであると同時に、世界の社会的・文化的背景に合わせて、様々な目に見えるしるしを持っています。一つの心のもとに多様な典礼様式があることは、神ご自身が唯一であられると同時に、限りなく豊かであられることの証しです。
 カトリック教会の中にはローマ典礼以外にも多くの典礼様式があります。今月の意向にある「東方カトリック教会」の典礼は、主に東ヨーロッパや中近東の一部のカトリック教会で祝われている典礼です。ビザンチン帝国とその東方に端を発し、東方キリスト教の典礼的伝統を守っています。もともと古代・中世にローマ・カトリック教会から分離した東方の諸教会に属していましたが、その後16世紀頃を中心にローマ・カトリック教会に合同しました。東方の教父たちの伝統を受け継ぐこれらの東方カトリック典礼の存在は、カトリック教会の豊かさの源泉の一つです。私たちが互いの社会や文化を尊重しながら、多様性の中の一致の喜びを歩んでいくことができますよう、祈りたいと思います。