2011年11月の意向 |
第2回アフリカ特別シノドスが開催される今月は、世界経済のゆがみによって多くの人々が飢えと貧しさに苦しむ地域、特にアフリカ大陸において、正義が推し進められるように心を合わせて祈りましょう。富が富を生み、貧しさが貧しさを生む矛盾に満ちたこの連鎖を断ち切るためには、経済の論理を超えた公正な分配を、愛のわざとして行うことが求められています。 キリストの教えは、東方教会においても受け継がれていることは、あまり知られていません。典礼の様式は異なりますが、同じ心で主の道を歩む人々にも心を重ねて過ごしてまいりましょう。そして、各国の言語に翻訳される聖書が、まことの神の言葉を伝えるよい道具となるように、「日本での新しい共同訳事業の推進」を祈りによって支えてまいりましょう。 一般: 東方カトリック教会と伝統 東方カトリック教会とその尊い伝統が、すべての教会の精神的な宝であると評価され、広く知られますように。 宣教: アフリカ特別シノドス アフリカ大陸が、キリストのうちに正義の推進の力を見出し、第2回アフリカ特別シノドスによって和解への歩みをさらに進めることができますように。 日本の教会: 日本の新しい共同訳事業の推進 日本の新しい共同訳事業を進める人々に力と支えが与えられますように。 「聖書釈義学は、信仰のインカルチュレーションの一分野です。信仰のインカルチュレーションは、受肉の神秘を受け入れることと一致する、教会の使命の一部だからです。親愛なる兄弟姉妹の皆様。主イエス・キリストは、受肉した神のことばであり、弟子たちの心を開いて聖書の意味を悟らせてくださる神なる師です(ルカ24・45参照)。このかたが皆様の考察を導き、支えてくださいますように。神のことばに素直に聞き従う模範であるおとめマリアが、聖書の汲み尽くすことのできない富をますます受け入れることができるように皆様を教え導いてくださいますように。聖書の富を受け入れることは、知的研究だけでなく、信者としての生活を通じても行われます。こうして皆様の作業と活動が、信じる人々に聖書の光をいっそう輝かせるために役立つものとなりますように。」 ――教皇ベネディクト十六世 (2009年4月23日 教皇庁聖書委員会総会参加者へのあいさつ) |
写真: 岸 秀雄 |