2011年12月 4.証し人を求めて |
![]() その不安の中で、キリストの福音が響いてきます。若者が心から求めている証し人についてです。確かに若者だけでなく、現代人はすべて、将来について本当のことを言ってくれる人を探しています。キリストは救い主ですが、「わたし」について証しする者は三人いると言われます。一人は洗礼者ヨハネ。「あなたたちはヨハネのもとに人を送ったが、彼は真理について証しをした。ヨハネは燃えて輝くともしびであった」と。洗礼者ヨハネは文字通り「荒れ野で叫ぶ者の声」でした。そして、彼は「主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ」と叫びました。今、瓦礫が山のように続いている荒れ野に、ヨハネの声が響いています。心と心の道をつなげ、救い主がやってきます。そして、キリストは続けて「ヨハネに勝る証しがある」と言われます。それは父なる神の証しで、やがて生まれてこようとするキリストの証しです。「父なる神は、ひとり子を与えてくださるほどこの世を愛された」。貧しい馬舟で生まれて来ようとする幼子こそ、父の愛の証しなのです。 避難所で降誕祭を迎えようとしている若者たちは、生まれてくる幼子を、自分の心の中の馬舟に迎えるために心の掃除をいたしましょう。心が清められて神の証しが見えてきます。そのとき、青少年相互の信頼が生まれてくるでしょう。 ですから、キリストは、「わたしが行った業こそが証しである」と言われるのです。 |