2012年1月の意向
 「神の母聖マリア」の祭日に世界の平和を祈り、また新しい年を迎えました。東日本大震災や原子力発電所事故の被災地にも、陽は昇り柔らかい光が注がれています。そこで生活する一人ひとりが、天地創造の神の業に思いをいたし、心の支えを感じ取ることができますようにと祈り、日々を過ごしてまいりましょう。

 また、紛争や戦争の起きることがない、恒久的な平和の実現に向かって、自分に与えられた小さな働きを、隣人とともに紡ぎ合わせながら、一歩一歩前に進んでいきたいものです。そのためにも、キリスト者同士が隔ての壁を超えて、平和の道具として自分をささげることが求められています。全人類の共通の、しかも、切実な平和への願いを、かなえてまいりましょう。


一般: 自然災害の被災者
 自然災害にあわれた人びとが、生活を立て直すために必要な霊的精神的安らぎを得ることができますように。

宣教: 平和のための奉献
 平和を願うキリスト者の奉献が、善良なすべての人びとに、キリストの現存を証しするものとなりますように。

日本の教会: エキュメニズムの推進
 日本の教会がエキュメニズムの推進に貢献できますように。

「次のことが大切です。日々、互いの愛を深め、キリスト者の間に今なお存在する隔ての壁を乗り越えようと努めること。主に従うすべての人の間にまことの内的一致が存在すると考えること。できるかぎり協力し合いながら、未解決の問題についてともに探求すること。何よりも、この旅路を歩むわたしたちを主が支えてくださり、まだ多くの点で主が助けてくださらなければならないと自覚することです。なぜなら、主がおられなければ、すなわち、『主につながっていなければ』、わたしたちはひとりでは何もできないからです(ヨハネ15・5参照)。・・・・たゆまずに祈ろうではありませんか。祈る民となろうではありませんか。そして、神が一致のたまものを与えてくださることを祈り願おうではありませんか。それは、全世界に対する神の救いと和解の計画が実現するためです。」
――教皇ベネディクト十六世 (2011年1月19日 「一般謁見」)
写真: 小林 稔 S.J.