2012年3月  2.迫害されるキリスト者
 教会が誕生してからイエスに従う者が迫害され、イエスと共に苦しみを受け、たくさんの人が命さえも捧げてきました。イエスはこの迫害を予告し、また理由も述べていました。「わたしはあなた方をこの世に残すが、この世があなたがたを憎むようになる。なぜなら、世にいても世の者ではないからだ」と。(ヨハネ15・18〜16・4参照)
 事実、現代において、キリストに従う者がいろいろな国で迫害されています。家が放火されたり、信徒が殺されたりすることもあります。そして、そのような出来事が報道されることもあります。迫害されている人びとが、このような試練に耐えて、キリストの愛を証しできますように、今月の祈りをささげましょう。
 迫害の中にあって神を証しすることは、自分の力だけではできません。神から恵みをいただかなければできません。まず、深い信仰、揺るぎない希望、燃える愛、これらは聖霊の賜物です。そして全教会から支えられていることを心の中に感じて、忍耐と寛容をもっていただきたいのです。
 私たちは迫害されているキリスト者に対してどのようなことをすればよいでしょうか。アムネスティ・インターナショナルという国際的機構を通して支えることもできますし、祈りで支えることもできます。
 同時に、私たちは自分たちの生活をどのようにふり返ればよいのでしょうか。日本ではキリスト者への迫害はありません。しかし、信仰が大切にされていません。そして、私たちは「世の者」と一緒に生活しているので、自分の信仰を粗末にしてしまう危険もあります。自分の信仰生活を熱意を持って送っているでしょうか。
 一方、信仰のない人の中には、自分がどのように生きたらよいのかと悩んでいる方もたくさんいます。私たちは、その方たちが「世の者」の誘いに従わずにキリストの声を聞いて、私たちと同じ信仰に照らされて生きることができるように、神の助けを祈りたいと思います。
 さらに、子どもにはたらく「世の者」の誘惑から守ろうとしているでしょうか。無邪気で罪を知らない子どもが成長するなかで、信仰生活に触れて、その道を歩むことができるように願います。「世の者」の声に強いられて、悪に傾いてしまうことがありませんように。