2012年5月の意向
 長い歴史の中で日本と深いつながりを続けてきた中国は、社会的、経済的に発展を遂げ、成長の道を達した感がありますが、一方で、基本的人権がないがしろにされたり、政治や行政が腐敗するなど、正義がねじ曲げられている事実もあります。中国に源をおく思想や文化について思い、その恵みに感謝しながら、正義が行われ、信教の自由が確立されますように祈りましょう。
 日本の教会の意向は、中国の教会との連帯を呼びかけ、マリアの執り成しを願うように勧めています。教皇の一般・宣教の意向に重ねて、信仰の模範であるマリアの、家庭での母としての生き方を思い、いのちが生まれ、いのちが育まれる家庭の役割の大切さについて思いめぐらしながら、この聖母月をともに過ごしてまいりましょう。


一般: 家庭
 家庭の役割を守り支えるための新しい運動が、社会の中で広まりますように。

宣教: 宣教者を導くマリア
 世界の王后、福音宣教の星である聖母マリアが、いつも御子イエスを告げ知らせるすべての宣教者とともにいらして、導いてくださいますように。

日本の教会: 中国の教会との連帯
 日本の教会が中国のカトリック教会との連帯のきずなを深めますように。

「皆様と全世界のカトリック信者の祈りに中国の教会をゆだねたいと思います。ご存じのように、中国の教会は特別に困難なときを体験しています。キリスト信者の助けである聖なるおとめマリアに願い求めたいと思います。わたしが心から愛する中国の全司教を支えてください。彼らが勇気をもって信仰をあかしし、わたしたちが待ち望んでいる救い主にまったき希望を置くことができますように。さらにおとめマリアに、愛する中国のすべてのカトリック信者をゆだねたいと思います。マリアの執り成しによって、彼らが普遍教会との交わりのうちに真のキリスト教的生活を実現することができますように。そして、高貴な中国国民の一致と共通善にも貢献することができますように。」
――教皇ベネディクト十六世 (2010年12月1日 「一般謁見」)
写真: 小林 稔 S.J.