2012年11月  4.旅人である私たち
 多くのキリスト者は自分に落胆しているだけでなく、教会にさえ絶望しています。こんな作り話があります。
 「ある教会の婦人会はバスで箱根に観光に行きました。あるメンバーの提案でバスのカーテンを閉めました。言うまでもなく景色が見えなくなったので、バスの中で、誰がいちばん偉いかを、皆で議論し始めました。行き詰まって喧嘩になってしまいました。そのために、皆、婦人会を止めたくなりました。幸いにも日曜日に、皆教会に行って活動を再スタートして、新たに婦人会の目的を再発見しました。」

 日本の教会も「旅する教会」です。駅に留まっているわけではありません。信者も旅をしています。実は、教会の生命力はキリスト者の中で働いておられる聖霊です。そのお陰で、個人も家族も、寂しさから喜びへ、孤独から深い交流へ旅をします。そして信徒と聖霊の交流は、聖書にもとづいた祈りです。全世界の人々のために、信仰の喜びを強く求める祈りです。
 今月こそ、死者のために、マリアの美しい姿を仰ぎ見る恵みを祈ろうではありませんか。病人の仲間も、どんな宗教団体に属しようとも、旅人である私と共に、永遠の希望向かって旅することができるように、切に祈りましょう。