2013年3月  1.創造/自然を大切に
 あらゆるものを大切に育もうとなさる神は創造主です。「創造」とは、深い想いをこめて相手と向き合う姿勢です。相手を大切にもてなして、相手とのつながりを保って、いっしょに喜ぶことで、充実したいのちの響き合いを実感するときに、誰もが「しあわせ」になります。相手を優先して支えようとする親心を人間一人ひとりもいだくことがありますが、そのような性質は、まさに神から受け継いだものなのです。神と人間とは、つながっています。ですから、親子の親しさの感触を大切にしたいものです。
 創世記によれば、神は、まずあらゆる自然環境を整えたうえで、最後に人間を呼び覚まして活きるものとしました。人間というものは、神によって最良の生活環境を贈られて生きるように招かれているのです。神が贈ってくださった自然を、私たちは感謝して受け取り、大切にしていくことが肝要です。相手からの贈りものをぞんざいに扱うことほど愚かしいことはないでしょう。すばらしい贈りものをもらったときに、私たちは相手に対して御礼を言いたい気持ちになりますが、すべてをくださる神に対して、心から「ありがとう」と言いたいものです。
 自然を大切にする心とは、神に「ありがとう」と言うことから深まります。そして、神が準備してくれた自然環境全体やさまざまな人々にも、ていねいな姿勢でかかわることが必要になってきます。こうして、みんなが連帯して「しあわせ」を実感していくときに、創造主である神の想いが最高に豊かなかたちで全地にみなぎります。孤立して自分勝手に生きてしまう弱さに陥る私たちは、今日、心のなかで「ありがとう」とつぶやいてみることから新たな人生をスタートさせたいものです。この一週間を、自然に対する感謝の気持ち、神に対する感謝の気持ちを抱きながら過ごしてまいりましょう。