2013年4月  2.宣教地の教会のため
 宣教への指図、命令は、使徒たちを始め、人々に広がりました。イエスご自身も、この世の活躍は、宣教中心でした。安息日には、すすんで神殿に行かれ、聖書を開いて朗読もされ、御父が一人ひとりのいのちの源であること、ご自分が預言者を通して知らされている、人類を荒れ野から解放する待ちに待っているメシアご本人であることをお知らせになりました。典礼がおこなわれ、神殿は神との出会いの場で、現在の教会の前兆のようでもありました。
 使徒たち、弟子たちが、宣教活動に出かけ、その地に教会を起こし、今日の教会の先駆けとなりました。残念ながら、政治的に困難な地域は残念では叶いませんが、そうでない国、地域には、たくさんの教会が建てられ、人々は、神を求め、洗礼を受け、また、その他の秘跡を受けて、典礼に与かり、信仰生活の恵みをいただく貴重な場となっています。
 教会が居住地よりかなり離れた場所にあって、不便な状態の方や、近くにあっても、司牧者の不足によって、毎週主日のミサに与れない方もあると思います。でも、教会聖堂には、昔と違って、聖体として、イエスが身近に現存してくださっています。訪問すればいつでもお会いできます。ある宣教地でのこと、何の儀式もない時間帯に、がらんとした聖堂の中で、買い物帰りの人でしょうか、一人静かに祈っておられる姿に接し、深い感動を受けたこともあります。
 教会聖堂には,どこでも、いつでも、ご聖体となったイエスが、近く、親しく現存し、祝福と恵みをもって、待っていてくださいます。
 宣教地の教会は、多国籍の人々と共に心を合わせ、共通の天の御父のもとに、霊的兄弟姉妹として、礼拝、賛美、奉仕ができるところも増えてきています。
 地方教会、宣教地教会が、ますます発展しますように、心をこめて祈りましょう。