2013年6月 4.ことばの力 |
![]() 慰霊の日に、じっとしゃがみ込んで祈っている人々の姿を見ると胸があつくなる。自分の縁故者の前で、その名前を呼ぶと立ち上がる気もしなくなる。夏の空はあくまでも青く、陽ざしはまぶしい。雲は白く、海は輝く。沖縄のことばに「ぬち命どぅ宝(命こそ宝)」があるが、生きていてこそ語ることが出来るのだ。この日、那覇市のカトリック小禄教会ではミサを捧げ、「平和巡礼」をする。「わたしは平和を残す」と、ミサで繰り返されるキリストの遺言こそが「日本国憲法」第9条の理念ではないだろうか。この9条を世界の遺産として守りたいと心から願っている。 |