2013年8月  1.親と教師
 子どもに対する親の務めの一つは、福音に生き、祈る姿を見せることだと言われます。子は、親の背中を見て育つ。祈る姿を見て神への姿勢を学びます。祈りなくして信仰なしです。
 知・情・意の醸成を受け持つ教師は、学校という社会の縮図の中で育つ子どもたちが和解、正義、平和を学ぶよう導く使命に招かれています。
 親と教師は、さらに、これらを超えるすばらしい使命をもっています。
 子どもたちは、親をとおし教師をとおして、自分が神と人から心底愛されている存在であることを実感できなければなりません。子どもたちは、その成長の過程で夢と理想をもつようになる一方、自分がそれに見合わないと知ったとき、救いがたい弱さ、無力、挫折、ときには絶望にさえとらわれます。そんな自分自身を受け入れられずに苦しむとき、親と教師の無条件の愛を感じてこそ、子どもは健やかに成長すると言えるでしょう。草花が、太陽の光をいっぱいに浴び、地面から充分な水分と養分を吸い上げて、すくすくと成長するように、子どもたちも、神と人に条件なしに愛されていることを実感せずに成長することは困難です。
 親と教師が、この点で、ともに連携することができるよう祈りましょう。