2013年8月  5.「いますぐ原発の廃止を」
 この表題は、日本カトリック司教団が2011年11月8日に仙台で発表した公文書のタイトルです。そして、「きょうをささげる」の今月の日本の教会の意向でも、明確に原発廃止を訴えています。
 原発が稼働してから原発事故まで、電力の需給の事情を詳しく見てみると、原発で作られた電力が全くなくても、常に日本全国の需要をまかなうことができる電力が、供給されてきました。原発事故の後に、東京電力は特定の地域に特定の時間帯に送電しない処置を強行して、電力不足の事態が起きないためにも原発は必要であるかのような印象を抱かせたのですが、昨年の夏も今年の夏も、深刻な電力不足は起きていません。そのことからも、原発は不要だと言うことがよく分かります。そして、この9月15日に大飯原発4号炉が定検のために停止すると、日本で稼働している商業目的の原発は、再びすべて停止するのです。
 かといって、節電をしなくてよいわけではありません。発電のためには、化石燃料である石炭や石油を燃やして、CO2を発生させているからです。私たちの毎日の生活場面で、小さな省エネの積み重ねを心がけなければなりません。
 生活をていねいに見直して、省エネと節電に心がけ、そして、声を大きくして「いますぐ原発の廃止を!」と社会に訴えて参りましょう。日々の祈りの中でも、原発のない社会に向けて歩めるように、願い求めて参りましょう。