2014年5月  1.真理の伝達
 ガリラヤの風薫る丘で、イエスは、荒れ野にさまよう人々に、天の門が開かれて、御父の国に迎え入れてくださる時が来たとのメッセージを、告げて回りました。「回心して福音を信じなさい」と、天からのよい便りです。旧約の最後の預言者、洗礼者ヨハネが、「荒れ野で叫ぶ声」として、露払いとして伝えて歩きました。そのすぐあとに、救い主イエスご自身も、ご到来のメッセージを、より高い次元で伝えてくださいました。人祖の原罪によって閉ざされてしまった楽園を、開いてくださって、天の国へと、招きいれてくださる神のみ国の実現を、ガリラヤ地方を中心に人々に伝えて回りました。
 このメッセージは、真理そのものでした。授けて歩いた洗礼も、しるしとしてのただ水を注ぐだけではなく、水と霊による完全な清めによって人が生まれ変わるためでした。こうして初めて私たち人類が、天のみ国に入り、住む資格が与えられました。
 多くの旧約の預言者たちの預言は、神から照らされたメッセージ、すなわち、受け売り的なものでした。イエスのこの宣言は、天の御父と聖霊からの直接のメッセージです。真理そのものです。
 はっきりと、分かりやすく、権威をもって語ったので、人々は集まってきて、み言葉に聞き入って、感動していたようです。マイクなど拡声機器もない山中で、何千人の群集の一人ひとりの耳元にはっきりと、伝わりました。「よく聞こえない」「もっと大きな声で」と訴える人は一人もいませんでした。
 このメッセージのすぐ後で、五千人以上が満腹した食事をともにされたことばかりか、イエスのメディア(広報)も大きな奇跡の一つだと言えます。
 私たちも、受け取った真理そのものを、できるだけ多くの人々に、現代のメディアを駆使して効果的に伝え、天の御父のみもとで、そろって一家団欒(だんらん)できるように、現代の技術,機器を駆使して、真理の伝達のために、手を尽くして、ますます励んでいけるように祈りましょう。