2014年5月  5.社会の平和
 「あなたがたに平和があるように」、「平和をあなたがたに与える」は、イエスによる福音宣教(よい知らせを知らせること)の心からの期待であり、叫びです。ところが、涙の谷を生きる私たちにとって、その実現は容易ではなく、現に、紛争や、軍事介入などが、いつも地球上のどこかで起こり、平和のうちに解決することがなかなか難しい現実があります。自我の主張、征服欲が強すぎるのです。暗闇の支配を、打ち破ることがなかなかできません。
 社会の平和を守っていくためには、隣人愛を徹底させて実行するように勧められています。国籍、民族、文化などを越えて、神の前に平等な自分と他の人びとを置き、互いに尊敬することです。この感覚に目覚めるべきだと思います。
 真理に気づくことです。その真理とは、全人類は、どこで、だれから生まれていても、一人ひとり、天の御父から生命をいただいて生まれ、この生命は、永遠の幸福、真の平和へと続くものです。
 神の目から見ると、人間同士はすべて兄弟姉妹です。どの国、どの町、との人種であろうと、一人残らず、天の国に招かれた、貴重な仲間、兄弟姉妹です。赤の他人は一人もいないのです。私たちは皆、天地創造の神、天の御父を実父とする兄弟姉妹です。実際にこの世に産んでくれた父親、母親は、神からの「いのち」を宿す肉体をもたらしてくれたことになります。天の御父は、私の実父母の実父でもあります。この世の実父母と私との絆は、肉のつながり、血のつながりで強い結びつきがありますが、御父とのつながりは、霊のつながり、愛のつながりとして、より強いつながりとして、また、神の愛子(まなご)として、平和な世界づくりに力を尽くすように期待されます。
 「主よ、お言葉のとおり、教会と社会に、平和と一致をお与えください」と祈り、毎日をささげてまいりましょう。