2014年9月 4.貧しくされた人々への福音の奉仕 |
![]() 10年ほど前から、「ワーキングプア」と呼ばれる、働き盛りの人々が必死に働いても経済的に豊かになれない現実が、日本の各地で起きています。地方の青年層や農家、今は衰退の傾向にある伝統的職業に従事する人々、そして大震災と原発事故の影響で故郷を追われ、培われた人間関係や職業を奪われた人々など、それぞれが置かれた状況は多様です。世界全体に目を向けると、シリアを初め中東の数多い難民の家族、アフリカの飢餓と貧困などなど、どこまでも底の知れない貧しくされている人々がこの同じ時を生きています。経済機構の歪み、大国のエゴ、搾取を繰り返す人間の巨大な欲望 ……このような諸要因に再び反省の目を向けると共に、人間の条件を奪い取る悪の勢力に打ち勝つ「福音への奉仕の道」は、これからどうように具体化されるのでしょうか? 私たちの信仰と祈りの連帯によって、精神的にも身体的にも虐待を被った人々の心に癒しをもたらすキリストの見えない力が、少しずつでも働くようにと祈りましょう。そして、先ず自らが福音の息吹に生かされるように求めましょう。 |