2015年5月  2.苦しんでいる人々のために祈る
 教皇は、今月の意向として「苦しんでいる人々」のために祈るように勧めておられます。
 私たちは、毎日、人とのかかわりの中でさまざまな経験を積み重ねながら、そして、その時々にさまざまな感情を抱き、泣いたり、笑ったり、怒ったりして過ごしています。例えば、友人が苦しんでいる時には、何とかしたい、とその人のために先ず祈ります。パーソナルな関係の場合には、これはごく自然のことかもしれません。そして、その友人のために、自分は何ができるかを一所懸命思い巡らすことでしょう。
 一歩進んで、パーソナルな関係にない人々にも心を向けて祈ることは、とても大切なことです。近くの人ばかりでなく、遠くにいる人々のために祈るのです。祈るためには、なぜ苦しんでいるのか、その原因と状況など、正しい情報が必要になります。そして、自分に何ができるか、何をするべきかが、見えてくるのでしょう。祈りのうちに、苦しんでいる人々が自分の隣人となっていくのです。共に苦しむ愛すべき隣人になり、神がいつくしむ同じ人間としての連帯を感じることでしょう。そして、直接に、あるいは間接に、その人々のために、喜びをもって何か行動に移すことができるでしょう。
 無関心を打破することによって、平和へと導いてくださる神に信頼して、この一週間を祈ってまいりましょう。